英語会議で“ついていけない…”
を脱する3つの行動

「英語会議、もうついていけない…」そんな焦りを感じたことはありませんか?
聞き取れない、話せない、話を切り出すタイミングが掴めない…。
でも実は、「英語力が高い=会議で活躍できる」とは限りません。
"英語に自信がなくても存在感を発揮できる人"には、共通する行動パターンがあります。事前のちょっとした準備や会議中の一言が、あなたの印象を大きく変えることも。
本記事では、英語会議が苦手な人でも今日から実践できる、「脱・ついていけない人」になるための3つの行動をご紹介します。
英語会議では「発言しない人」が一番目立つ?

会議はビジネスにおいて重要な意思決定の場です。英語で効果的なファシリテーションができれば短時間で効率的に議論を進められるようになり、生産性の向上も期待できます。
日本の会議は議長が中心となり、予め決められた議題を順にこなしていく形式が一般的です。一方、英語会議では参加型で双方向的なスタイルが多く採用されます。
多様な視点から意見を出し合えれば、革新的なアイデアが創出されるでしょう。意見交換を活発に行い、参加者間の相互理解を深められれば、チームの結束力を高めることも可能です。
英語会議のファシリテーションの目的は、「参加者全員の能力を最大限に発揮させること」「創造的な議論を通じてより良い成果を上げること」にあります。
全員が発言できるよう積極的に質問を投げかけるなど、議論を活性化させるためには「オープンな雰囲気作り」が大切です。会議の状況は常に変化するため、臨機応変に対応できる柔軟性も求められます。
英語会議で“ついていけない”を脱する3つの行動
ここからは、流暢な英語が話せなくても会議で存在感を発揮している人たちの行動パターンを紹介します。今の自分に何ができるかを知ることで、英語会議の見え方が変わってくるはずです。
1. 発言の「質」より「量」を意識する

英語会議が苦手な人ほど、「正しく言わなければ」「内容をしっかり練ってから」と考えすぎて、結局一言も話せないまま終わってしまいます。
一方、"ついていける人"は真逆の姿勢をとっています。多少不自然でも、まずは声を出すことを優先しているのです。
そもそも英語会議は、完璧な英語を披露する場ではありません。会議の場で求められているのは、「正しさ」よりも「議論へのリアクション」。
「話についてきているか」「前向きに参加しているか」が、相手にとっての大事な判断材料になります。
例えば、こんな短い一言でも十分です。
・Same here.
(同感です)
・That's a good point.
(それはいい指摘ですね)
・I can agree to that.
(賛成です)
こうした相づちを重ねるうちに、発言のハードルは自然と下がっていきます。
また、"ただ聞いているだけの人"と"発言する人"とでは、会議での「存在感」が大きく変わります。簡単な一言でも自分の声を届けることで、「この人は参加する意志がある」「議論に前向きだ」という印象を周囲に与えられるのです。
発言量を増やすことは、信頼や評価につながる第一歩。これが、"ついていける人"になるための1つ目の行動です。
2. 意見がなくても「質問」で貢献する

「意見がないと発言できない」と思っていませんか? 実は質問も立派な発言です。実際、"ついていける人"の多くは、上手く質問を活用して会話に貢献しています。
質問には、「話を理解したい」「会議に関心がある」という意志が表れます。意見が思いつかないときこそ、質問で存在感を示しましょう。
例えば、次のような表現があります。
・Could you be more specific about ~?
(~について、もう少し具体的に教えてもらえますか?)
・I have a question about what you said earlier.
(あなたが先ほど仰ったことに対して質問があります。)
・In other words, you mean ~, right?
(別の言い方をすると、~ということですよね?)
英語会議では"意見を言える人"はもちろん、"良い質問ができる人"も高く評価されます。 疑問に思ったことは、他の参加者も同じように感じているかもしれません。その質問が、議論を前に進める原動力になることもあるのです。
話すだけでなく、「聞く力」で会議に関わる。その姿勢こそが、"ついていける人"になるための2つ目の行動です。
3. マナーは「型」でカバーする

「失礼なことを言ったらどうしよう」「場の空気を壊したくない」
マナー面が気になって、なかなか発言に踏み切れないという方も多いのではないでしょうか。
でも、"ついていける人"は違います。マナーを「気にする」のではなく、「型」でカバーしているのです。英語には、相手を尊重しつつ自分の意見を伝えるための"クッション言葉"が多く存在します。
クッション言葉(softening phrases)とは、発言のトーンを和らげたり、意見の対立を避けたりするための前置き表現です。「いきなり本題に入るときつく聞こえるかも…」と心配な時、一言添えるだけで印象は大きく変わります。
例えば、次のような表現があります。
・I may be wrong, but...
(私が間違っているかもしれませんが、)
・As far as I know,
(私の知る限り、)
・I understand your point about...
(~というご意見は理解できますが、)
こうした"型"をあらかじめ覚えておくことで、安心して発言できるようになります。丁寧さを"感覚"で処理するのではなく、言語化された「型」として使いこなす。それが、"ついていける人"のマナー対応術です。
マナーは気にしすぎるものではなく、使いこなすもの。これが、"ついていける人"になるための3つ目の行動です。
「英語会議についていけない…」と悩まないための準備とは?

「なんとかなるだろう」と思っていても、いざ会議が始まると何も言えない…。それは、英語力ではなく「備え」の問題かもしれません。
スポーツにウォーミングアップが必要なように、英語会議にも"心の準備運動"が欠かせません。英語会議で"ついていけない人"を脱する3つの行動は、どれも会議前の準備があってこそ効果を発揮します。
・よく使う表現の"型"を覚えておく
→ 「こう言えばいい」という安心感が自信につながります。
・自分の意見・質問を書き出し、声に出して練習する
→ 頭で覚えただけでは不十分です。口になじむまで繰り返し練習を。
・会議の展開をシミュレーションしておく
→ 会議の流れを想定しておけば、落ち着いて発言のチャンスを掴めます。
会議での発言は「本番勝負」ではなく「準備勝負」。"ついていける人"になる一歩は、会議の前からすでに始まっているのです。
今日からできる!"ついていける人"になるための一歩

ここまで紹介してきた3つの行動を、改めて振り返ってみましょう。
① 発言の「質」より「量」を意識する
– "Same here." などの短い一言でもOK。まずは「声を出す習慣」をつける。
② 意見がなくても「質問」で貢献する
– 質問は「理解したい」という姿勢のアピール。発言=意見にこだわらなくていい。
③ マナーを"気にする"から"使いこなす"へ
– 丁寧な表現の"型"を覚えれば、「この表現なら大丈夫」と安心して発言できる。
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英語会議で貢献できる自分を目指しませんか?「ついていけない…」から「貢献できる!」へ。第一歩はここから始まります。

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監修:松尾 光治
元大手英会話スクールの教務主任、教材開発。在米35年、現在もニューヨーク在住。早稲田大学第一文学部中退、英検1級、TOEIC985点。英会話の講師とニューヨークでの日系商社での勤務経験から、日本人ビジネスパーソンを対象にした実用的な英語教材を開発。
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